不動産物件を副業として行うため際には、物件の賃貸管理を不動産管理会社に行ってもらう必要があります。なぜならば、日常的なクレームや修繕は本業がある人にとっては日中に対応できるものではないからです。しかし、速やかなクレーム対応ができないと、入居者の不満が募り退去してしまうこともあるのです。
そこでここでは、不動産物件の運営に必要な賃貸管理の仕組みと、賃貸管理を依頼する不動産管理会社の選び方をお伝えしていきます。
賃貸管理とは
賃貸管理とは、具体的にどのような作業を行ってもらうことでしょうか。大きく三つに分かれます。
物件の状態を良い状態に保つための活動
賃貸管理は、不動産物件の状態のチェック作業が最も比重が高いです。例えば集合住宅の明かりが切れていたり、ゴミ収集所のゴミがしっかり分別されず収集されないと、入居者にとっては生活のクオリティが下がってしまいます。そんな事が起こると、入居者は「この物件はきちんと管理されていない」と感じ、退去したいと思うでしょう。そこで、賃貸管理者が定期的に巡回し、何か問題があった点を指摘し改善しておけば、物件が良い状態に保たれるので高い入居率を維持しやすくなります。
賃貸管理は日常的定期的な巡回やチェックによる管理と、長期的な視野に渡った長期修繕計画などの物件管理に分かれます。不動産物件は配管や駐車場、エレベーターなど機械設備も多く、そういった設備は10年や15年に1度修繕をしない故障が発生しやすくなります。
定期的に修繕費を集め、その資金を効率よく運用し、必要な修繕作業を行っていくというのも賃貸管理作業の一つです。
集客のための施策も行う
次に行うことは、入居者の募集いわゆる不動産業界における「客付け」です。不動産物件を運営していくためには家賃収入が必須ですから、できるだけ満室に近い状態を維持し、オーナーの利益を増やすことも、賃貸管理の重要な仕事です。
物件の状態を良い状態に維持管理しておくことも、最終的な目的は入居率をアップするためです。
賃貸管理会社は空室が出たら不動産情報サイトや不動産会社の店頭に部屋の情報を掲示し、空き部屋があることをアピールして部屋を探している人に情報を伝えていきます。
そして情報を知った人からの問い合わせがあれば、内覧対応をして賃貸の条件など伝えて不動産物件の契約を行うのです。
広告費をかけて大規模な宣伝を行ったり、逆に広告費をかけずにできるだけコストを抑えた運用を提案するのも賃貸管理の仕事と言えるでしょう。
入居者との契約も重要な役割
また賃貸管理は入居者を入れただけで終わりではありません。入居に関する契約を結び、その後の入居者とのやり取りも重要な仕事の一つです。特にせっかく契約を結んだものの、毎月の家賃が入金されないのでは、オーナーにとっては大きなマイナスになってしまいます。そういったことがないように、きちんと毎月家賃の集金を行い、大家への送金を行います。また、退去が発生した場合はその際の退去手続きや立ち会いも行ないます。
賃貸管理の仕事は多岐にわたるものなのです。
賃貸管理会社導入の意味
賃貸管理会社には、一般的に家賃の5%ほどの手数料を支払う事になります。そんな手数料支払いがもったいないと考える方もいるかもしれません。
しかし、賃貸管理会社を導入することには支払う手数料以上の大きなメリットがあるのです。
副業として不動産投資をするなら必須
賃貸管理会社は不動産物件を定期的に巡回し、問題の発生を未然に防ぐための活動を行ってくれます。また修繕が必要な故障が発生した場合も、あなたに代わって入居者からの問い合わせ対応を行い、修理の手配などをしてくれます。日中に対応できないような本業のある方にとっては、自分に代わってスピーディに対策をしてくれる賃貸管理会社は、不動産物件の入居者のクレームを減らすために必須だと言えるでしょう。
もしクレーム対応が速やかに対応できない場合、入居者がどんどん退去してしまうこともあるのです。そうなると結果的にオーナーにとっては大きなマイナスなのです。
専業大家でも効率よく収益を高めるなら利用する意味は大きい
また兼業大家の方であれば、日中も不動産運営に集中できるので管理会社は必要ないと考える方もいるかもしれません。しかし、運営する不動産物件の数が増えてくれば管理に必要な作業は比例して増えます。自宅から離れた場所に物件がある場合、なかなか巡回できるものではありません。
離れた場所に物件を買った場合、そのエリアにある賃貸管理会社に運営管理を任せれば、自分が直接物件に赴く時間や交通費をかけることなく、物件の状態を良いものに保つことができます。
作業時間に対して発生するコストは小さなものになるので、収益性を高めることにつながるのです。
管理会社の選び方
では良い管理会社を選ぶためには、どういったポイントを見るべきでしょうか。ぜひ見ておきたいポイント3つをお伝えします。
社員数は十分にいるのか
まず社員数が十分にいるのかという点です。不動産物件の管理にはどうしても人手がいるので、社員数が少ない会社では巡回に十分な時間を割くことができません。社員数が少ない場合巡、回が行われず物件の状態を良いものに保つことはできなくなってしまうこともあるのです。
管理実績はあるのか
次は物件の管理実績を見ておきましょう。どれ位の物件を実際に管理しているのか、その実績をみておけばトラブル対応力が高いかどうかを知ることができます。
信頼されている管理会社は、管理物件数も多いです。管理実績が豊富で人員も十分に用意できている不動産管理会社であれば、自分の物件を安心して管理してもらえるでしょう。
連絡は取りやすいか
また何か問題が起きた時、速やかに連絡が取れるかどうかも重要なポイントです。社員が少ない賃貸管理会社は1人の社員がチェックしなければいけない担当の物件数が多いので、なかなか連絡が取れないことがあります。その場合クレーム対応が遅れて入居者の退去を招いてしまうこともあるでしょう。十分な社員がいる賃貸管理会社であれば、社員一人一人が見る物件数にも余裕があるので、連絡も速やかに行うことができてクレームにも迅速に対応できます。
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